手術前

腎臓がん

11月19日に、がん専門病院に行きました。
まずは、採尿、採血、X線検査、心電図測定、呼吸機能検査、血圧測定。

終了後、麻酔科を受診しました。
手術当日の麻酔について、とても丁寧な説明がありました。
その中で特に印象に残っているのが、
口から喉に細いチューブを入れて、人工呼吸を受ることでした。
実際、手術後、喉に違和感があったので、これが原因だと理解できました。

その後、泌尿器科、主治医の外来を受診しました。
前回の外来で手術の詳しい説明を受けていたのですが、
手術の説明、手術後の説明を、さらに詳しく丁寧に受けました。
説明資料もあり、不安はほとんどなく手術に臨めます。
あとは手術を待つだけ、それまでは病院に行くことはありません。
年末年始は、体調を崩さないように注意して過ごしました。

(参考)手術に関する説明資料

診断:ひだり腎癌疑い
(摘出標本で最終診断します。最終的に良性病変と診断される可能性もあります)
画像上の大きさ:約2㎝
現時点では転移病変は明らかではありません。
T1aNOMO stageⅠ 初期の腎癌と考えられます。
腎癌の治療法の基本は手術です。
治療選択肢
①腎部分切除術(腹腔鏡または開腹)
4㎝以下で手術した場合、5年生存率は95%を超えており治療効果はかなり高く、
ガイドラインでも第一選択となっています。
腎機能はできるだけ温存することで、将来の透析導入を予防します。
ただし、後出血、尿瘻(にょうろう)、仮性動脈瘤などの部分切除術特有の
合併症が、10%以下でありうる。
②腎摘除術(腹腔鏡)
部分切除術に比較すると合併症は少ないが、出血・周囲臓器損傷など、
手術一般の合併症の可能性はある。
術後は方腎になるため、腎機能悪化(透析導入)の懸念がある。
③凍結療法
腫瘍の針を刺して凍結壊死させる。術中の合併症は少ない。
保険診療ではあるが、国内の症例数はかなり少ない。
短期間の癌のコントロールは良好だが、長期成績(10年以上の)は不明。
慈恵医科大学柏病院で行っている。
④経過観察

当科の方針
ロボット支援腹腔鏡下ひだり腎部分切除術
ただし、術中所見によっては、腹腔鏡下での切除や縫合困難な場合もありうる。
その場合は、創を拡大切開して行う腹腔鏡(後腹腔鏡)補助下腎部分切除術に
切り替える場合もあります。
また、切除面から大量に出血した場合や癒着で部分切除が無理な場合などは、
腎全摘除に切り替えることもあります。

手術の方法 腹腔鏡下腎部分切除術
①膀胱にカメラを入れて、切除時の尿路を固定するために尿管内にステントと
呼ばれる細い管をいれます。
②横向きになって、小さな穴を5か所つくり、腹腔鏡を挿入します。
③腎臓へ流入している腎動脈と腎静脈を固定します。
④腫瘍の部位を超音波(エコー)で固定し、周囲の脂肪を除去します。
⑤腎動脈を機械によって遮断し、一時的に血流が行かないようにします。
⑥氷で腎臓を冷却し腎障害を極力避けるようにします。
⑦腫瘍を切除します。
⑧切除面を止血し、尿路・切断面を縫合します。
⑨腎動脈の遮断を解除して、出血の有無を確認します。
⑩手術した部分からの出血や尿を体外へ出すためのドレーンと呼ばれる管を
体内に留置し、創部を閉創して終了です。

合併症
部分切除術に特有な合併症
①後出血:
術後しばらくして切除部分から出血する場合があります。
今回最も懸念される合併症です。
出血がおさまらない場合は腎動脈の塞栓術や再手術が必要となります。
②尿瘻(にょうろう)または尿溢流(にょういつりゅう):
腫瘍を切除する際に尿路が開放するために尿路を縫合閉鎖してきます。
しかしながら接着不良の場合があり、尿が漏れだす可能性があります。
多くは尿管内にカテーテルを留置することで2~3週間以内に閉鎖する
ことが多いですが、再手術が必要になることもあります。
③腎動脈瘻や仮性動脈瘤:
部分切除術を行なった部分に小さな動脈と静脈の変形をきたし、
出血の原因となる病変ができることがあります。
後出血の原因となったり、術後のCTで判明したりします。
この場合、血管造影を行い、病後部の血管に対し塞栓術を行います。

腎の手術の一般的な合併症
④出血:
腎臓への血管が損傷し、大量出血した場合は、
大量輸血と腎全摘術で対応します。
⑤周囲臓器損傷:
手術操作中に周囲の臓器(血管、腸など)が損傷することがあります。
他科とも協力して修復術を行いますが、
重篤な合併症につながることがあります。
⑥気胸:
腎臓の上にある胸膜が損傷しておこります。
肺が膨らまなくなるので、胸腔ドレーンという管を
胸に留置して対応します。
⑦創感染・肺炎:
抗生剤等で予防しますが、術後発症する可能性があります。
⑧創ヘルニア:
創の下の筋肉がゆるんで、腸や脂肪が皮下に突出してくることがあります。
程度がひどい場合は、再手術が必要です。
⑨肺塞栓・脳梗塞・心筋梗塞:
いつでも誰でもなりえますが、緊張や血圧の変化、
安静などが誘因になっておこる場合があります。
特に肺塞栓の危険性は一般の方よりも高くなります。
⑩高炭酸ガス血症:
腹腔鏡使用時に炭酸ガスをお腹の中に入れて操作するため、
肺の機能が悪いと起こり得ます。
呼吸数の調節や薬物治療等で対応します。

注意事項
#腎部分切除では残した正常腎臓に腫瘍が再発することが2%程度あります。
この時は改めて腎全摘を行います。
#腎部分切除でも、術後腎機能が術前とまったく同等ではありません。
腎動脈遮断等の影響で、
血液検査でのクレアチニンは術前と比べ高くなります。

術後の経過
術翌日から水分を開始します。翌日または2日目から食事開始します。
切除面からの出血予防に術後2日まではベッド上で過ごしていただきます。
それ以降は歩行を許可します。
歩行開始後、尿道に留置したカテーテルを抜去します。
術後数日~1週間程度でドレーンの抜去をします。
順調な経過なら術後7日程度で退院です。
術後2カ月間は後出血等の危険性があります。
後出血の症状は急激な腰痛・腹痛です。
退院後の外来で、摘出した腫瘍の病理結果(顕微鏡的検査)をご説明します。

退院後の外来通院
3~6カ月毎にCT検査で、再発転移の有無を確認していきます。
10年以上にわたり定期的な検査が必要です
(術後10年以上経過してから転移や再発を認めることがあります)。

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