質疑応答

腎臓がん

質問を多くいただいておりますので、スタートします。
30代の家族 免疫チェックポイント阻害剤が、
腎細胞がんの第一選択の時代が来るのか。
免疫チェックポイント阻害剤がファーストラインの時代が来ている。
患者50代男性 スーテント、インライタで治療して、
現在オプジーボ治療している。今後の見通しは。
残っているお薬を順番に使っていく。カボザンチニブとか、
レンバチニブとエベルリムスの併用も、海外では標準となっている。
日本でも使えるようになっていく。
50代の女性 生存率と再発について、注意することはないか。
腎がんについては、何で起きるのか、何がリスクなのか、明確にはない。
たばこは避けた方がいいとかはあるが、
生活習慣で何かリスクがあるとかは特にない。
再発に関しては、腎がんは特殊ながんで、よく5年生存率、
なんで5年なのかというと、一般的にがんは、
5年経ったらそのあと再発が非常に少なくなる。
ほぼ治癒したということになるが、腎がんは、10年経っても、
15年経っても、数は少ないが、
再発してくる人たちが一定数いることが知られている。
そのフォローアップは、どこの病院でも
生涯にわたって行なうことが多い。
そうすると、少し不安になることが出てくるんですが、数は少ない。
5年以降は、5%~10%くらいはいる。
10年になると、5%くらいに減る。
最初のステージにもよるが、ぽつぽついることがわかっている。
最新のがんの治療の傾向とか、ゲノムについては、
腎がんについてはどうなのか。
腎がんに関して、一番のトピックは、
免疫チェックポイント阻害剤なんです。
2010年くらいに腎がんに効くのではないかということで、
広がってきている。今は、さらに、
免疫チェックポイント阻害剤にプラスして、
完治にもっていけないかというところが一番のトピックです。
プラス他の免疫チェックポイント阻害剤や他の免疫療法、
他の遺伝子変異だったり、分子に対するお薬の開発が進んでいる。
腎がんのステージ4で転移をしている場合、
その転移先で治療方法が変わってきたりするのか。
また、手術ができたり、できなかったりするのか。
これも、他のがんに比べて、腎がんの特徴のひとつなんですけど、
転移があっても、その転移層を切除することで、
より良い効果を得られたり、生存期間を延ばしたり、
個別に専門の先生とディスカッションして決めている。
手術する場合、切れるか切れないかということも大事だが、
切るべきか切らないべきかは、
患者さんにメリットが出るかどうかが大事です。
腎がんはどうやって見つかるのか。
古くは、腎がんの3大兆候と言って、血尿、背中の痛みとか、熱とか、
そういったことがあったんですが、
最近は実はあんまりそうやって発見させることは多くはなくて、
例えば、健康診断で超音波検査で見つかる方もかなり多いです。
なので、血尿で見つかる人も、いまだにいますけれども、
実際は、健康診断で症状なく見つかる人が多いです。
もちろん小さいうちに見つけるにこしたことはないですけど、
エビデンスとして、ガイドラインも含めて、腎がんを見つけるために、
エコーを定期的に検診でやるべきかという話は、昔からあるんですけど、
まあ賛否両論です。自分で選べる検診であれば、
エコーを入れればいいと思います。
光免疫療法は腎がんに効くのか。
実際、光免疫療法というのは、腎がんでは試されていない。
なぜかというと、基本的に、表面にあるがんの方がターゲットとして、
効きやすいのではないかと言われていて、
例えば、頭頚部の口の中のがんとか、食道がんとか、
最近では、胃がんとかでも、どうなんだろうと、内視鏡で届くので、
胃の中を表面と言えるかわからないですけど、表面に見えるがんですね。
腎がんは、体の深いところにありますので、
あまりいい適応ではないのかなと思います。
患者さん 片側だけの腎の部分切除をしようと思っているのですが、
徐々に腎機能が下がっていくというのが少し心配です。
全摘してしまうと、腎機能が落ちます。年齢にもよりますが、
片方の腎臓でも人は生きていくと言われているが、若い人だと、
片方の腎臓が、時間が経過していくにしたがって、
頑張って大きくなってくれて、
一旦下がった腎機能がまた戻っていくことがあるんです。
部分切除だと、あまり大きな影響はないと思います。
ただ、たとえば、転移がおきて、抗がん剤治療をしなければいけない
状況になると、血管新生阻害剤、腎臓というのは血管の塊なので、
副作用として、腎臓の機能が、じわじわと落ちていくことがある。
なので、たとえば、血管新生阻害剤を5年、使っている患者さんは、
じわっと腎機能が落ちてきて、それが理由で、お薬を
やめなければいけないことがあるので、注意が必要です。
部分切除は大丈夫じゃないかと思います。
主治医の先生に相談してください。
30代の男性 免疫療法、併用療法が効果が出てきているようですが、
副作用は、どのようなことを気を付けた方がいいですか。
副作用は、強い弱いを気にされるが、種類、程度、頻度、
やめたら戻るのか、回復するのか、後遺症が残るのか、
対処法、予防の方法はあるのかということで、考えなければいけない。
例えば、程度で、命にかかわるような副作用が頻度が50%といわれたら、
それは、薬ではなくて、毒なんです。
でも、例えば、命にかかわるくらいの程度の副作用が、
頻度が零点何パーセントですよと言われたら、
そこはリスクとベネフィットのバランスで、それが、許容できるか、
それが患者さんの考え方にもよってくると思うんです。なので、
その命にかかわるような種類の副作用がどのくらいの頻度であるのか、
あとは、命にはかかわらないけれども、
日常生活のキューオーエルを下げるような副作用が、
どういう種類の副作用なのか、例えば、皮膚だったり髪の毛だったり
いろいろあると思うんですけど、
そういうのが、どのくらいの頻度があるのか、
それが、マネジメントできるのか、予防できるのか、
そういったものを複合的に考えて、副作用って一色痰にせずに、
この副作用が、ファクターがどういうバランスなのかとか、
そういうのを、1個1個考えていくことが大事だと思います。
免疫チェックポイント阻害剤は、もう一つ言うと、
今までの抗がん剤は、台風のようなものだと、
来る時期が天気予報のようにわかっている、
だから、その時期に備えをすればいい。
ただ、免疫チェックポイント阻害剤で起きる副作用は、
地震みたいなもので、いつ来るかわからない。
といっても、だいたいわかってきているんですけれども、
いつ来るかわからない、でもちょこちょこ来ますよね。
でも大地震って、あまりこないじゃあないですか。
ちょこちょこくるんだけど、そんなたいしたものではない。
ただし、頻度は低いけれど、何年かに一度、大地震が来る。
あんな感じで、頻度少ないんだけれども、どんと来ることがあるので、
備えが必要。備えは、我々の備えもそうですし、
患者さんの知識的なものもそうですし、備えが必要です。
もうひとつ言うと、後遺症みたいに残る副作用も、
免疫チェックポイント阻害剤にはあるんです。
例えば、糖尿病。糖尿病は膵臓のベータ細胞というインスリンを作る
細胞を免疫が攻撃してしまって枯渇させてしまうんです。
免疫チェックポイント阻害剤が、やめてもそのあと半永久的にというか、
ずっとインスリンを使い続けなければいけないみたいな、
後遺症として残るような副作用も、頻度は低いけれどもあるのは、
間違いないので、そういうのを、どの程度、
自分が許容できるかというのにもよってきます。
化学療法のところで出てきましたが、アジュバント、
いわゆる手術した後の、維持的な治療で、今どれくらいのものがあるのか。
腎がんに関しては、術後の治療、転移がない人って原発を取って、
そのあと、再発予防で、治癒を目指すというそれが術後治療ですけれども、
それの開発が、ずっともう何十年も続けられてきています。
最初は、インターフェロンで、最初開発されたんだけれども、
意味ないという結果が出ました。
そのあとに、血管新生阻害剤ですね。
それが術後治療で効果があるのではないかと、
ずっと研究されてきたんですけど、実際、海外でひとつだけ、
スーテントがアメリカで承認されているんですけど、
再発までの時間は延ばしたんだけれども、
生存率はほとんど改善していないという結果がでているので、
現実的には、あまり効果がなかったというのが結論なんです。
なので、インターフェロン、血管新生阻害剤が、
ダメという結果が出ています。
なので、現時点での標準治療は、経過観察ということになります。
免疫チェックポイント阻害剤の時代になって、いくつかの薬が術後治療の
臨床試験が、だいたい登録が終わって、今結果を待っている状態です。
それで、いい結果がでたら、今後、標準治療として術後に、
免疫チェックポイント阻害剤を使うような未来がくるかもしれない。
治験の結果が注目かもしれないですね。
ヤーボイとオプジーボが、今既に、ファーストライン、
一番最初の薬物療法に使えるようになっているんですけど、
二次治療で使えないのは、なぜなんですか。
治験で、臨床試験の対象が、一次治療の患者さんだけだったんです。
二次治療で本当にヤーボイとオプジーボが効くかどうかという
科学的根拠がないというのが理由で、国内の承認は、
一次治療だけということになっています。
ファーストライン、最初の薬物療法で、スーテント、ボトリエントを使って、
オプジーボかそうじゃないかの使い分けは具体的にどうなのか。
ヤーボイとオプジーボの併用の試験で、
スピードがゆっくりな人、真ん中の人、早い人というので、
全部でやったんですけど、スピードがゆっくりな人たちでは、
スーテントとヤーボイ、オプジーボのコンビネーションを比べてみても、
あまり差がなかったんです。
差がないのなら、わざわざ新しいお薬にしなくてもいいということで、
予後が良好な人たち、スピードが遅い人たちに関しては、
そのまま、ヤーボイとオプジーボは承認されずということなんです。
なので、予後が真ん中の人たち、不良の人たちだけが、
スーテントに対して、オプジーボとヤーボイに勝ちました。
そこでまず、使い分ける。
副作用の問題で、患者さんが許容できないと言った時には、
スーテントやボトリエントが選択される。
パネルの検査で、どっちがいいか選ぶことはできますか。
病院によると思います。だいたい両方契約するので、どちらも選べますけど、
インデルバーデンはNCCオンコパネルには入っているので、
腎がんの場合には、そちらを選ぶことが多いかもしれません。
すごく効く例が出てきたといったところで、
完治も狙えるチャンスも出てきたといったところで、
実際に完治した例はどれくらいあるのか。
承認されてからまだ、時間が経っていないので、残ってはいるが、
完治とはいえないけれども、いいかなと思える人はいる。

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